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【VIVANT2】野崎はなぜジャミーンを明かしたのか

創作物(アニメ・映画・漫画・小説考察)

【ネタバレ注意】 『VIVANT』第2シーズン最新話までの内容に触れます。

野崎が、アディエルの写真を出しました。

その一枚で、シンシーはジャミーンの存在にたどり着きます。9歳の娘が日本にいる。

そしてジャミーンは、エリシャの娘プリシャ本人でした。 シンシーが7年探してきた相手です。

なぜ、野崎はそれを明かしたのか。 見ていて、引っかかった人は多いと思います。

私は、裏切りではないと見ています。 ただし、洗脳で喋らされただけとも思っていません。順に考えます。

先に結論

何が起きたか野崎がアディエルの写真を出し、エリシャが「このサムライだ」と認めた
その結果シンシーに「アディエルの9歳の娘が日本にいる」と知られた。リュウが拉致を計画
ジャミーンとは★エリシャの娘プリシャ本人(第20話で確定)。核融合の鍵
読み①洗脳と衰弱で、本当に喋ってしまった
読み②リュウと組んだ芝居
読み③★シンシーを日本におびき出す罠
当ブログの見立て★②と③の組み合わせ。野崎は「出すもの」を選んでいる

何が起きたのか

場所は、情報ブローカータイランの屋敷です。リュウとハン・リンシンは、野崎とドラムを連れてここを訪れました。

エリシャの娘プリシャを連れ出したのは、年を取った侍と、若い侍。年を取ったほうは、野崎が「ノゴーン・ベキだ」と見立てています。

残るは、若い侍です。

リュウたちは、テントの人間の写真を次々とエリシャに見せます。ピヨ。バトラカ。どれも違う。

エリシャが言いました。「髪が長く、ハンサムだった」。

そこで野崎が、アディエルの写真を出します。 エリシャは「このサムライだ」と認めました。

アディエルには義理として娘がいました。ジャミーンです。 こうして、シンシーは9歳の少女が日本にいることを知りました。

プリシャ=ジャミーンは、この回で確定しています。 エリシャは「娘に会えない限り何も喋らない」と言い続けてきました。野崎が出した一枚は、シンシーにとって、核融合へつながるただ一つの鍵の在りかを教えたことになります。

軽い情報ではありません。 だからこそ、「なぜ出したのか」が問題になります。

野崎が「出したもの」と「守ったもの」

まず、事実を並べます。野崎は、何でも喋っているわけではありません。

出したもの守ったもの
第19話ベキの名前、アリの名前★ノコルの名前
第20話★アディエルの写真—

テントの幹部を聞かれたとき、野崎はノコルの名前だけは出しませんでした。 今のテントを率いている人間の名前です。

出した名前を見てください。

  • ベキ:死んだことになっている
  • アディエル:すでに亡くなっている
  • アリ:生きている。ここだけは危うい(アリは裏切り者なのかで書きました)

3つのうち2つは、もうこの世にいない人の名前です。そして、今のテントを率いているノコルの名前は、出していません。 いちばん大事な名前は、守っています。

今回、ノコルの写真は出されましたが、それがテントの何かに関わるとは明確には至っていません。ただの企業の社長です。

ドラムの暴走の止め方も含めて、洗脳されて口が開きっぱなしになった人の喋り方ではないと思っています。

読み①:洗脳と衰弱で、本当に喋ってしまった

いちばん素直な読みです。

野崎は飢えと脱水に追い込まれ、リュウは「洗脳下に置いた」と言っています。目もうつろでした。もう抵抗する力が残っていない、という見方です。

ですが、私はこの読みは弱いと思います。

  • ノコルの名前は守っている(上の表)
  • 第20話の予告の時点で、野崎の目に「光が戻った」と話題になっていた
  • 写真は、聞かれて答えたのではなく、野崎のほうから出している

本当に壊れているなら、守るものを選べません。

読み②:リュウと組んだ芝居

第19話で、リュウは扉を鎖で封じ、カメラと通信を切って、野崎と2人きりになりました。何を話したのかは、描かれていません。

その直後から、話がリュウの都合のいいように進んでいます。

野崎がテントの情報を話すリュウの手柄になる
リュウが核融合チームの責任者になる野崎とドラムを連れて、タイランの屋敷へ行ける
野崎がアディエルの写真を出すリュウがジャミーンを追う役になる

野崎が喋るたびに、リュウがシンシーの中で動ける範囲が広がっています。

もし2人が通じているなら、野崎の「自白」は、リュウを奥へ進ませるための材料です。

さらには、リュウはシンシーの核融合の責任者としてのポストを手にして信頼を得ることが出来る事でしょう。

2人の関係は野崎とリュウは通じ合っている?で整理しています。

★読み③:日本におびき出す罠

ここが、この記事でいちばん書きたかったことです。

「ジャミーンが日本にいる」と知ったシンシーは、日本に人を送るはずです。リュウは拉致を計画しています。

では、日本で待っているのは誰でしょうか。

第19話で、同じことが一度起きている

思い出してください。先週、シンシーは日本にいる別班員の家族を狙いました。

シンシーがやったこと日本側がやっていたこと
別班員の家族を拉致しようとした先にウイルス隔離の名目で、家族を自衛隊の施設へ移していた
配送員を装って黒須の実家へ特殊作戦群の隊員が弟に扮して待ち構え、取り押さえた

日本側は、シンシーが来ることを読んで、待ち構えていました。 そして、来た工作員を捕まえています。

乃木の家も、同じ形になりうる

乃木の家は、自衛隊が見張っていると指摘されています。前回の予告で、薫の口を塞いだ手についても、守る側の人間ではないかという見方がありました。

そうだとすると、野崎が出した情報は、こう働きます。

シンシーの人間を、待ち構えている日本におびき出す。

黒須の実家で起きたことが、今度は乃木の家で、もっと大きな相手に対して起きる。その引き金を、野崎が引いた。

どうせ知られる情報だった

もう一つ、考えておきたいことがあります。

シンシーは第17話の時点で、葬儀の参列者を子供まで含めて撮影していました。テントの周りにいる子供を、すでに探していたのです。

ジャミーンにたどり着くのは、時間の問題という見方も出来ます。

いずれ知られる情報なら、自分の口から、自分の選んだタイミングで出す。 そうすれば、相手がいつ、どう動くかを読めます。野崎という人は、そういう計算をする人だと思います。

ジャミーンは、なぜ野崎にだけ懐かないのか

ここで、第1シーズンからの謎がつながります。

ジャミーンは、野崎にだけ懐きませんでした。 第1シーズンの最終回で一応の説明はありましたが、すっきりしないと言われ続けてきた点です。

そして第17話。ジャミーンは、公安の人間の中で2人にだけ反応しました。一人は、シンシーのスパイだった鈴木。その鈴木への反応は、野崎への反応と同じでした。

野崎は、ずっと二つの顔で生きている人です。 公安の顔と、裏切り者を演じる顔。

これがもし、真に悪であったら素直に嫌な顔をするはずなので、野崎がジャミーンの名前を出したのはあえてでしょう。

第1シーズンで、ジャミーンが野崎を避ける場面が何度か出てきます。見返すなら、第1シーズンはAmazonプライム・ビデオでも見放題です(第2シーズンはU-NEXTの独占配信で、Amazonにはありません)。

それでも、危ういと思う理由

罠だとしても、安全だとは限りません。

後半戦の予告には、こんな場面がありました。

  • 柚木薫とジャミーンが怯える
  • 野崎が「やめろー!」と叫ぶ

野崎が「やめろ」と叫ぶ場面が、この先にある。 野崎の読みが外れる瞬間が、どこかで来るということです。

計算のうちで出した情報が、計算の外で誰かを傷つける。 そうなったとき、野崎はもう一度「唯一の失敗」を背負うことになります。

まとめ

  • 野崎がアディエルの写真を出し、ジャミーンの存在がシンシーに知られた
  • ★野崎は何でも喋っているわけではない。ノコルの名前を一応守っている
  • 読み①「本当に喋ってしまった」は、守るものを選べている点と合わない
  • 読み②「リュウとの芝居」:野崎が喋るたびに、リュウがシンシーの奥へ進めている
  • ★読み③「日本におびき出す罠」:第19話で日本側は、家族を狙いに来た工作員を待ち構えて捕まえている
  • ジャミーンが野崎に反応するのは、野崎が二つの顔を持っているからかもしれない
  • ★ただし、後半戦予告の「やめろー!」が残っている。読みが外れる瞬間は来る

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