【ネタバレ注意】 この記事は『VIVANT』第2シーズン第1話(および第1シーズン)の内容に触れます。
第2シーズンが始まった。第1話は、別班メンバー5人が一斉に拉致されるという、初回から容赦のない幕開けだった。
放送前に未回収の伏線まとめで8つの謎を整理したが、今回はそのうち「新庄」と「F」が早速動いた。この記事ではあらすじと感想をまとめたうえで、気になった3つの論点をダイジェストで紹介する。
第1話のあらすじ(ネタバレ注意)
物語は、第1シーズン最終回の上原邸の一件の直後から始まる。
ベキを撃った乃木憂助は、柚木薫とジャミーンと再会する。しかし束の間、別班メンバーが一斉に拉致されるという緊急事態が発生した。
ここで注目したいのは、拉致されたのが「テント潜入任務に参加した、乃木以外の全員」だという点だ。無差別ではなく、任務の参加者を正確に把握したうえでの拉致である。しかもタイミングは、日本側の目がベキに集中していた時期。敵は別班の動きを把握し、最も手薄になる瞬間を狙っていたことも明らかになっている。これは別班の残党ではなく、第3勢力であることの何よりの証拠だろう。
拉致された面々は世界各地へ飛ばされていく。舞台はバルカからキプロスへと移り、乃木はドラムとともに救出に動き出す。
司令官・櫻井里美とAI「ハヤト」による解析の結果、公安から逃亡中の新庄浩太郎の関与が浮上する。
ちなみにAIは、コナン君の声でしたね。
乃木はドラムとともにキプロスへ向かい、テント元幹部・アリと接触。物語は再び国際的な追跡劇へと動き出す——というのが第1話の大枠だ。
第1話の感想:初回から容赦がない
率直な感想を言えば、「間の無い転換が次々と起こる」構成だった。第1シーズンのラストの感動を、開始数分で緊急事態が上書きしていく。
ネット上で多く見られた声を整理すると、おおむねこうなる。
好評だった点
- 「開幕から波乱すぎる」「別班拉致の展開がヤバい」——初回の引きの強さ
- 黒須のアクションへの評価
- 海外ロケのスケール感が第1シーズンから継続している
- 2クール放送への期待
気になるという声
- 「第1シーズンほどのドキドキはない」
- 「乃木が強すぎて緊張感が薄い」
- 「設定を忘れていてアワアワした」
- AIという要素の導入に対する賛否
個人的には、最後の「設定を忘れている問題」こそがこの作品の性質をよく表していると思う。情報量が多すぎて一度で処理しきれない。だからこそ見返したくなるし、考察が止まらない。裏を返せば、復習コストを払える人にだけ刺さる作品とも言える。
VIVANT1を見てない人は何が何だかという内容だっただろう。
いくつかのドラマでは2から見始める人にも親切に導入を入れる構成も多いと思われる。だが、VIVANTはその圧倒的な面白さを武器に強気で、視聴者を置いてけぼりにする。これは、作品への自信の表れでもあるはずだ。
【回収】第1話で動いた伏線
放送前にまとめた8つの謎のうち、今回動いたものはこれだ。
① ベキ生存説——野崎の動きが、かえって生存を匂わせる
見逃せないのが、野崎がベキの死を「事実」として世界に信じ込ませようとする動きだ。
「テントの指導者ノゴーン・ベキの死は真実であると世界へ知らしめる」
という野崎のセリフ。
これは一見、ベキの死を確定させる描写に思える。だが逆だ。本当に死んでいるなら、わざわざ「死んだと思わせる」工作をする必要がない。 死は事実として勝手に伝わるからである。
つまりこの動きは、「生きているが、死んだことにしておきたい事情がある」と読むこともできる。生存の確証にはならないが、個人的にはむしろ生存の可能性が上がったと感じた場面だった。
③ 新庄浩太郎——やはり生きていた
第1シーズンでテントのモニターと判明し、逃亡した新庄。その関与が早くも浮上した。
さらに考察系の情報では、新庄が自身の在留資格(住権)を確保するために、第三勢力へ情報を売っていたとする見方も出ている。
単なる裏切り者ではなく、生き延びるために動いているという像が見えてくる。
新庄は優秀なテントのモニターであった。それは1期最終話で判明したこと。そしてノコルは、逃走手段を手端手伝おうとするも、新庄は「自分で用意する」として、単独での国外逃亡をする。
⑧ 別人格「F」——祠と赤い饅頭
Fが乃木に祠を見るよう促し、そこに「赤い饅頭」=別班の緊急招集サインがあった、という描写。Fが物語の起点を作る役割を早速果たしている。
そしてホテルの部屋の監視カメラを即座に見つける手腕や、ドラムが隠れていたハンガーラックを開くとき、まるで戦闘は”F”の方が強いので変われと言う様な役割分担。
”F”は、より論理的、冷徹で実行部隊的な役割が考えられる。
④ ジャミーン——再会、そして演者の交代
薫とともに乃木と再会。ただし今シーズンは演者が交代しており、これが放送直後に大きな話題となった。詳しくは後述する。
気になった5つの論点【考察ダイジェスト】
第1話で特に引っかかった点を挙げる。
論点1:乃木の叔父に会っていた「野崎」は、変装した新庄ではないか
これが今回いちばん引っかかった点だ。乃木の叔父と接触していた野崎の様子に、どうにも違和感があった。あれは野崎ではなく、変装した新庄だったのではないか。
公開されている新庄の新ビジュアルは、スーツが汚れ、額に傷を負い、誰かと通話しているという「潜伏して動いている」姿だ。変装して接触するという筋は、決して突飛ではない。
それに少し野崎が細い様に感じた。
何より、伏線として考えられる発言がある。
野崎に対して、東条(ハッキングとかサイバー系に強い人)が
「こいつの弱点はあんたと一緒、日本人離れした体格。”あんたと一緒”」
と言っていた。このやたらデカいという弱点であり、共通点から変装が可能になってしまっている。
これが伏線として機能しそうと思えた。
論点2:黒須はわざと捕まったのではないか
拉致された別班メンバーの中でも、黒須の捕まり方には作為を感じた。気絶したふりをして、あえて捕まったのではないか——という説がネット上でも指摘されている。何より、撃ち込まれた注射器のような物は帯に着弾している。
別班のエース級が、あの状況で何もできずに連れ去られるだろうか。内部から敵を探るための潜入と考えたほうが、彼の実力とは整合する。
拘束後、黒須が布団から目を覚まし、自分の体をまさぐる場面がある。
素直に見れば、こう読める。
「武器がないな。……ああそうだ、守り刀があったな」
実際、視聴者の多くはそう受け取ったはずだ。演出もそう読ませるように作られている。
だが、同じ動作は別の意味にも取れる。
- 帯に仕込んだもの(防弾に使える何か)が無事かを確認していた
- 体を触るふりをしながら、周囲の敵の人数や配置を把握していた
- そのうえで、この先どう動くかを組み立てていた
つまりあの場面は、「丸腰で目覚めた男」にも「計画通りに運ばれた男」にも見えるように作られている。二通りに読める描写がわざわざ置かれているとき、後者が正解であることはこの作品では珍しくない。
論点3:拉致した「第三勢力」の正体
今シーズン最大の謎。候補を整理すると、こうなる。
| 候補 | 根拠 | 評価 |
|---|---|---|
| 中国の諜報機関(国家安全部) | 中国語が使われていた/中国を起点として移動していた | 中 |
| テント残党(ベキの復讐) | ベキを撃たれた恨み | 薄い(後述) |
| 別班内部の人間による復讐 | 内部情報の精度の高さ | 中 |
| 新庄が属する勢力 | 新庄の関与が浮上している | 中 |
テント残党説が薄いと考える理由は単純で、この計画がベキが撃たれる前から動いていた形跡があるからだ。復讐なら、ベキの一件より前に準備を始められない。
一方の中国説は、別班の存在を世界に晒し、日本の法体制を揺るがして国力を削ぐという目的と噛み合う。「国家安全部の裏側に、別班に相当する組織がある」と考えれば構図も見える。そうなると気になるのは、中国側に協力した日本人は誰なのかという点だ。
ただし弱点もある。拉致先は中国ではない。ノアの箱舟が流れ着いたとされる山の近辺という情報と、メタ的に言ってしまえば、明確にどこかの国を敵国として表現は流石にしづらいからだ。(1期ではバルカという架空の国を一応の舞台としていた)
単純な国家対国家の構図では説明しきれない。複数勢力が混ざっている可能性は残る。
論点4:アリは別班の情報を売ったのではないか
乃木はアリをベネズエラへ逃がしていたはずなのに、アリはキプロスにいた。この矛盾が引っかかる。
自力でベネズエラからキプロスへ移動したとは考えにくい。誰かが動かしたのだとすれば、アリが「乃木と黒須は別班である」という情報を売った——その見返りにキプロスへ運ばれた、という筋が立つ。第三勢力が別班の任務参加者を正確に把握していたことの説明にもなる。
論点5:ノコルが「キプロス」に反応したのはなぜか
「キプロス」という言葉に、ノコルが異常な反応を示したとされる。テント側にとって、キプロスに何か特別な意味があるということだ。
テントの拠点だったのか、それとも過去に何かがあった場所なのか。ここは現時点では材料が足りない。第2話以降の描写を待ちたい。
ジャミーン役が変わった理由は?キャスト変更について
放送後、SNSで最も話題になったのがキャスト変更だった。
- ジャミーン役:ナンディン・エルデネ・ホンゴルズル → 本間さえ
- ブルーウォーカー役:飯沼愛 → 花岡すみれ
TBSや制作陣から交代理由の公式説明は出ていない。ただ、最も自然に考えられるのは子役の成長だろう。第1シーズンの放送から時間が経っている以上、当時の少女の姿をそのまま再現するのは難しい。
視聴者の反応も割れており、ジャミーンについては「違う子になってる!」という驚きの声が目立った一方、ブルーウォーカーについては「交代に途中まで気づかなかった」「雰囲気が近くて違和感なく見られた」と好意的な反応が多かった。
次回(第2話)はどうなる?予想
第1話の引きから、次に動きそうなのはこのあたりだと考えている。
- 黒須の安否と、拉致された別班メンバーの行方——最大の焦点
- キプロスでの尋問の結果——アリから第三勢力の手がかりが出るか
- ノコルの反応——「キプロス」という言葉への反応が引っかかる
まとめ
第1話は、感傷に浸る間もなく次の事件に叩き込まれる導入だった。第1シーズンほどの衝撃はないという声もあるが、別班という組織そのものが狙われるという構図は、シリーズ全体の根幹を揺るがしうる。
各話の考察は毎週更新していく。第1シーズンから続く伏線の全体像は、未回収の伏線まとめ・全考察にまとめている。
VIVANT2 考察シリーズ
総まとめ:未回収の伏線まとめ・全考察
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