【VIVANT2】第4話考察|宿敵シンシーと新庄の死

宿敵シンシ―と新庄の死 創作物(アニメ・映画・漫画・小説考察)

【ネタバレ注意】 『VIVANT』第2シーズン第4話(通算14話)および第1シーズンの内容に触れます。

第4話「裏切りの行方、別班を狙った宿敵の全貌」。

情報量が、異常でした。 敵の正体が明かされ、主要人物が退場し、それでいて肝心の答えは出ていない。

この記事では、この回で起きたことを一通り整理します。個別に深掘りしたものは、それぞれの記事に分けてあります。

この回で明らかになったこと

項目内容
敵組織シンシー。表向きは多国籍の民間情報機関、実質は中国の別班
拠点ゴルバド共和国
首魁樊林杏(ハン・リンシン)。元・中国公安部第6局長
拉致された5人ゴルバド共和国にいる可能性が高い
新庄タイ警察に撃たれ、死亡
野崎の目的まだ明かされていない

最後の行が、この回の要点だと思っています。

① 宿敵の正体は「中国の別班」だった

第2シーズンで「別班を狙った第三勢力」と呼ばれてきた存在に、名前が付きました。

シンシー。 表向きは多国籍の民間情報機関ですが、実態は中国における別班にあたる組織です。拠点はゴルバド共和国

率いるのは樊林杏(ハン・リンシン)元・中国公安部第6局長という経歴の人物で、別班に対して遺恨を持っているとされます。

「日本の別班に対する、中国側の別班」——構図としては、これ以上ないほど分かりやすい敵です。

② 新庄が死んだ。……本当に?

この回でいちばん衝撃だったのは、間違いなくここです。

シロだと判明した新庄でしたが、ベキ脱獄の件で無期懲役を告げられます。そして日本への護送中、自ら護送車を脱出し、タイ警察に撃たれました。

病院で死亡が確認され、遺体は日本へ。

新庄は警視庁公安部・外事第4課の捜査官であり、同時にテントの最上位モニターでもありました。別班員ではありません。二重身分の人物です。

……ところが、放送直後から生存説が噴出しています。

  • うなじに付いていたピンク色のシリコン
  • 太ったんじゃねえのか」という一言
  • 新庄自身の「撃てても腕と足だけだ」という説明
  • 佐野が、検視をさせずに火葬を指示した
  • そして——搬送先の病院に、長野のエージェント(ゲルン)がいた

最後の一点が、いちばん重いと思っています。撃たれてから運ばれるまでの間に、人は配置できません。

私は、生きていると思っています。

根拠は新庄は生きているのかにまとめました。死ぬ前の準備死んだ後の処理に分けると、かなり見えてきます。

③ 野崎の目的は、まだ明かされていない

ここは強調しておきたいところです。

「野崎暗躍の全貌」という触れ込みでしたが、なぜ野崎がそうしたのかは、この回でも語られていません。

分かったのは行動だけです。シンシーと接触し、報酬を受け取り、迎え入れられた。動機は空白のままです。

そして、いくつも引っかかる場面が残りました。

ベキについての、奇妙なごまかし

野崎はベキを尊敬に値する人物だと評します。当然、相手は理由を聞く。野崎は「それは後だ」と答えを避けました。

そのうえで、ベキは死んだと強調している。

敵の懐にいる人間が、テントの首魁を持ち上げ、しかし理由は語らない。 言えないのか、言わせたくないのか。

そして、チンギス

野崎は、行き詰まったらチンギスを頼れという言葉を乃木に残しています。

裏切り者が、追ってくる相手に助けの在り処を教えるでしょうか。

しかもチンギスは——テントが経営する孤児院で育った人物です。

敵が中国だったことの意味

もう一点。最大の宿敵が中国の組織だったというのは、野崎にとって他人事ではありません。

野崎には、北京大使館時代に失った後輩がいます。劉銘軒(リュウ・ミンシュエン)。度を超えた調査の末に亡くなり、野崎は自分にとっての唯一の失敗だと語っていました。

中国絡みで部下を一人死なせている男の前に、中国の情報機関が現れた

野崎については野崎は本当に裏切り者なのかに、この回の分も追記しました。

④ 樊林杏が「孤児院」に反応した

この回で、いちばん静かに置かれた爆弾がこれです。

野崎がテントと孤児院の関係を説明したとき、樊林杏の表情が変わりました。

ネットでは早くも、シンシーの本当の狙いはジャミーンではないかという見方が出ています。

思い出したいのは二つです。

  • 第1シーズンで、ジャミーンが「奇跡の少女」と呼ばれた理由は、まだ回収されていません
  • 第2話(通算12話)で、アリは「ジャミーンをバルカに戻してはいけない」と言っていました

⑤ 長野の忠告が、皮肉に響く

野崎に裏切られた乃木に対して、長野専務が言葉をかけます。

たとえ別班同士であっても、裏切りには気をつけろ。誰も信用するな。

正論です。この状況では、まったくの正論。

ただ——それを言っているのが長野であるというのが、この場面の妙なところです。

私は前の記事で、乃木のほうが長野を信用していないのではないかと書きました。だとすると、この場面はこうなります。

「誰も信用するな」と言われている乃木は、すでに、目の前の相手を信用していない。

助言として正しく、そして助言者自身にも当てはまる。 この作品はこういうことを平気でやります。

乃木は長野専務を疑っているのか

⑥ 東条が逃げた

ラストで、東条が逃亡します。

私は第2話の時点で東条を疑う記事を書いていたのですが、東条は裏切り者ではあっても、主犯でなく、しかも相当可哀そうな立場の様です。

野崎の使い走りで結果的に別班の情報を流すことに加担していただけの様でした。

最後のシーンは、恐怖というよりは笑いそうでした。

次回・第15話(8月23日)

チンギスが、第2シーズンに初登場します。

野崎が乃木へ過去に名前を出していた本人が出てくる。この繋がりは偶然ではないはずです。

孤児院、ジャミーン、そしてテントの残党。バルカに話が戻る回になりそうです。

まとめ

  • 敵の正体はシンシー中国の別班にあたる組織で、拠点はゴルバド共和国
  • 首魁は樊林杏(ハン・リンシン)別班への遺恨を持つ
  • 新庄が死亡。ただし生存説の根拠が多い。私は生きていると見ています
  • 野崎の目的は、まだ明かされていない。「全貌」と言いながら動機は空白
  • 野崎はベキを持ち上げ、理由は語らなかった。そしてチンギスを頼れと残した
  • 樊林杏が「孤児院」に強く反応。狙いはジャミーン
  • 長野の「誰も信用するな」が、状況を考えると皮肉に響く
  • 東条は主犯ではなかった。野崎の使い走りとして、結果的に加担していただけ

情報量は多かったのに、核心は一つも明かされていません。 名前が付いただけで、理由はまだです。

第15話でチンギスが出てきます。そこから、バルカに戻ります。

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