【ネタバレ注意】 『VIVANT』第2シーズン最新話までの内容と、第1シーズンの内容に触れます。
第17話「下された非情な決断 試される兄弟の愛!?」。
タイトルになっているのは、別班5人の奪還を断念するという判断です。実際、放送後の話題もそこに集まっています。本当に見捨てたのか、それとも敵を欺くための芝居なのか。
そして司令部が諦めたあと、長野専務が乃木を焚きつけて動き出します。 ここは素直に痺れました。
激熱展開だと。
ただ、あの一手は、敵にとって都合が良すぎでもあります。
その話をする前に、もっと小さくて、もっと重いものから始めます。ノコルが持ち帰った、たった一行の情報です。
まず、何が起きたのか
整理します。
| 何が起きたか | 補足 |
|---|---|
| 野崎の潜入がシンシーに露見 | リュウ・ミンシュエンが暴いた |
| 野崎が日本へ送っていた暗号が解読された | 逃げ場がない |
| 野崎に食事と水が与えられない | |
| ドラムに対して、自責を突く精神攻撃 | |
| 別班5人がシャキ城から別の場所へ移送されたと見せかけ | 黒須を含む |
| 別班司令の櫻井が「5名の奪還は断念する」と通告 | |
| ★長野専務が乃木を駆り立て、テントを動かしにかかる | 司令部の判断を、事実上ひっくり返す |
| ノコルから、葬儀の参列者が撮影されていたという情報 | 子供も含めて |
| ジャミーンが、一人も間違えることなく犯罪者をあぶりだす | 100人以上の顔写真で試験 |
| ★公安内のシンシーのスパイが判明。鈴木祥(内野謙太) | 中国の工作員と同型のイヤフォンで盗聴 |
| 和久井俊作(田中俊介)にも反応が出た | 妻へのDVが発覚 |
| ★鈴木への反応は、野崎への反応と同じだった | 野崎は裏切っていないのに |
| 山本の写真が、すぐに捨てられる | 死んでなお、ネタにされる山本 |
| 太田梨歩の部屋の壁の穴 | 黒須のナイフが刺さった跡 |
① ノコルの情報「子供も撮られていた」
葬儀の参列者を、目つきの鋭い男たちが撮影していた。ノコルはそう伝えます。
問題は、子供まで撮っていたことです。
大人だけなら、説明がつきます。テントの関係者を洗い出す。誰が誰と繋がっているかを把握する。諜報の基本作業です。
では、子供を撮る理由は何でしょうか。
子供は情報を持っていません。組織の意思決定にも関わらない。工作員としても使えない。撮る意味がありません。
子供まで撮影していたことには、何らかの意図があるはずです。
その一つの可能性として、特定の子供を探していたのではないか。
顔が分かっていない、あるいは成長して顔が変わっている。だから片っ端から撮って、後で照合する。
そして、シンシーが探している子供に心当たりがあります。
② ジャミーンの能力が、はじめて具体的に描かれた
この回で、ジャミーンが一人も間違えることなく犯罪者をあぶりだす場面があります。
これまで「奇跡の少女」と呼ばれてきましたが、その中身が具体的に描かれたのは初めてです。
これが諜報機関にとって何を意味するか
尋問が要らなくなります。
野崎は今、食事と水を止められています。時間をかけて、痛めつけて、それでも喋るかどうか分からない。普通の嫌がらせであり、従来のやり方です。
ジャミーンがいれば、その工程が丸ごと消えます。
- 内通者の摘発が一瞬で終わる
- 二重スパイの検出ができる
- 尋問の精度が100%になる
第15話を思い出してください。公安のカメラの中に、シンシーの小型カメラが仕込まれていました。
シンシーは監視に金と手間をかける組織です。人を疑い、見張り、裏を取る。それを職業にしている集団です。
その組織が、監視を不要にする人間を手に入れたらどうなるか。
普通に、特殊能力者としての価値も持っています。というか別の世界観レベルの力です。
善悪の判断が付く=核融合技術を誰に渡すか
ジャミーンの善悪の判断を信頼すれば、エリシャママドフはジャミーンを求めている可能性もあり、それはバルカでのテントや孤児院を狙っているシンシーの動機にもなります。
現時点では、最も説得力のある仮説だと感じます。
①と②が繋がる
葬儀で子供を撮っていた理由が、これで説明できます。
シンシーはジャミーンを探しています。
ネット上でも、第16話のエリシャ・ママドフの件から「シンシーの狙いはジャミーンではないか」という見方は出ていました。近親者だからという説と、研究対象としてという説の両方です。
今回、その理由のほうが埋まりました。 血縁かどうかは分かりませんが、能力そのものに使い道があることが描かれたからです。
ジャミーンとエリシャ博士についてはテントとフローライトの関係、孤児院とジャミーンに書きました。
③ 公安の中のスパイが、ついに判明した
そして、その能力が実際に使われます。
善良な市民と犯罪者、合わせて100人以上の顔写真。 ジャミーンは一人も間違えることなく、犯罪者を見分けました。
そのうえで、公安の人間の写真を見せる。
反応したのは2人です。
- 和久井俊作(田中俊介)
- 鈴木祥(内野謙太)
調べた結果は、こうでした。
| 人物 | 出てきたもの |
|---|---|
| 和久井 | 妻へのDV |
| 鈴木 | 中国の工作員と同型のイヤフォンで、盗聴を繰り返していた |
鈴木祥が、シンシーのスパイでした。
消去法で鈴木を挙げていた人はいました。当たりです。 ただ、当てた人も含めて、この後の一点には引っかかったはずです。
和久井のDVが挟まっている意味
まず、こちらから。
スパイ探しにDVは関係ありません。一見、余計な情報です。
ですが、これがないと成立しません。
もし反応したのが鈴木だけだったら、ジャミーンは「スパイ発見器」に見えてしまいます。 和久井が挟まることで、ジャミーンが見ているのはスパイではなく、もっと広い何かだと分かる。
そして——そこが問題になります。
★鈴木への反応は、野崎への反応と同じだった
この回でいちばん怖いのは、ここだと思っています。
鈴木に対するジャミーンの反応は、野崎に対するものと同じでした。
思い出してください。野崎は裏切り者ではありません。 第15話で潜入捜査だと確定しています。日本のために動いていた人間です。
その野崎と、シンシーのスパイである鈴木が、同じ反応。
視聴者からは「鈴木も実は二重スパイなのでは」という声が出ています。あり得ると思います。まだ裏があるという読みです。
ですが、私はもう少し嫌な読み方をしています。
ジャミーンが見ているのは「悪」ではないのではないか
並べてみます。
| 反応した相手 | 抱えていたもの |
|---|---|
| 犯罪者たち | 罪 |
| 和久井 | DV |
| 鈴木 | シンシーへの内通 |
| 野崎 | 日本のための潜入 |
野崎だけ、悪ではありません。
それなのに、同じ反応が出ました。
だとすれば、ジャミーンが検知しているのは善悪そのものではないのではないでしょうか。
「表と裏が違う」という状態です。
嘘をついている人間は分かる。ただし、その嘘が何のためかまでは分からない。
「奇跡の少女」と呼ばれてきましたが、万能ではありません。 意図までは読めない。
④ 拷問か嫌がらせか
小さいようで、気になった点です。
- 野崎には、食事と水を与えない
- ドラムには、自責を突く精神攻撃
野崎は諜報のプロです。精神的に揺さぶっても、たぶん通りません。 だから肉体を削る。時間をかけて判断力を落とす。合理的です。
ドラムに対しても、自分が野崎の分の食事も食べるという行為がきっかけで野崎が痛めつけられるという精神攻撃を仕掛けています。
読者に対してフラストレーションを貯めて次回で開放する前座なのかもしれません。
⑤ 山本の写真が、すぐに捨てられた
山本は、過去に新庄が逃がした人物です。新庄と同じくテントのモニターでした。
その写真が、出てきてすぐ捨てられます。
完全なるネタ枠でしょう。これで何か重要な話の格に躍り出てもしたら驚愕です。
⑥ 太田梨歩の部屋の、壁の穴
鈴木のことを調べ、追及している場面で、太田の部屋の壁に穴が映ります。
意味ありげに映るので、盗聴器か隠しカメラの跡かと思いました。
正体は分かっています。黒須のナイフが刺さった跡です。
自分が別班であることを示すために、黒須がナイフを投げてみせた。その跡がずっと残っている。 そして太田が黒須に惹かれ始めた場面かもしれません。明らかに黒須へ強い思い入れを抱いている太田。あそこで別視点のナイフ投げの跡の映るカットを入れている訳ですから。
つまり——あの穴は、スパイの証拠ではありません。惚れた記録です。
……と、片づけていいのでしょうか。
仕掛けられている可能性
穴の由来が分かったことと、今その穴に何も入っていないことは、別の話です。
考えてみてください。
もしあなたが、誰かの部屋に何かを仕込むとしたら、どこに仕込みますか。
壁に、新しく穴を開けますか。
開けませんよね。跡が残るからです。 住人が気づく。不自然な穴は、それだけで疑われます。
では、すでに空いている穴があったら。
しかも——住人自身が、その穴の由来を知っていたら。
最高です。
見つかっても、疑われません。「ああ、黒須が刺したやつね」で終わる。 これ以上に安全な場所は、あの部屋にありません。
理由の説明がつく穴は、いちばん疑われない穴です。
第15話を思い出してください。公安のカメラの中に、シンシーの小型カメラが仕込まれていました。 新しく設置したのではなく、すでにあるものの中に入れたわけです。
この組織は、そういうやり方をします。
私は「ナイフの跡でした、終わり」とは思っていません。むしろ、由来が判明したことで、あの穴は候補として強くなったとすら思っています。
もちろん、深読みのしすぎかもしれません。 ただの思い出の穴で、意味はゼロかもしれない。
それでも、あの穴だけは覚えておいてください。
そのうえで、なぜ今それを見せたのか
穴の正体が何であれ、このタイミングで強調されたことのほうが気になります。
思い出してください。黒須は今、捕まっている5人のうちの1人です。
そして今回、司令部は5人の奪還を断念しました。
その状況で、太田の部屋に黒須の痕跡が残っていると見せられる。 これは説明ではなく、動機の提示です。
太田が必死に働いている理由が、これで分かってしまう。
朝よろけるほど疲弊しても手を止めないのは、別班に酷使されているからではなく、黒須を取り戻したいからではないのか。そう読める材料が置かれました。
しかし、もともと繋がりのあった長野専務や、野崎が太田と東条たちとの連絡の際に顔を隠させたように、仕組まれた伏線などはいくつか残っています。
整理します
あの穴には、二つの読みが同時に成立します。
| 読み | 意味するもの |
|---|---|
| 情の材料(由来はこちら) | 太田が黒須に惚れた記録。必死に働く理由の説明 |
| 仕込みの場所(可能性) | 由来が知られている穴=疑われない穴。最適の隠し場所 |
そして厄介なことに、どちらでも太田は危ういのです。
情なら、黒須を人質に取られて落とされます。
仕込みなら、別班の情報が最初から筒抜けです。
太田はシロだと思います。 少なくとも、自分の意思で裏切ってはいない。
ですが、シロであることと、安全であることは違います。
あの壁の穴の強調の際、見ている人は
1.気づかない
2.気づいて、少し太田が怪しいか!? となるかも
3.黒須の投げたナイフの跡だとなる
3までいける人はそこまで多くない(というかそこまで細かく覚えている視聴者は多くないだろう)。
怪しさを強調しつつ、あれは結局単純に黒須への愛情を想像させるシーンかなと思いました。
⑦ 司令部が諦めた後で、長野専務が動いた
この回でいちばん熱いのは、ここです。
櫻井が奪還を断念する。組織としての答えが出た。 普通ならそこで終わりです。
終わりませんでした。
長野専務が乃木を駆り立て、テントを動かしにかかります。 別班が行かないなら、別の戦力で行く。司令部の判断を、正面からではなく横からひっくり返す形です。
痺れる展開でした。組織が見捨てた人間を、組織の中の一人が拾いに行く。
一番知りたいのはテントの情報
熱いのは間違いないのですが、これは敵にとって好都合になりかねません。
順を追います。
シンシーは今、別班5人から何も引き出せていません。 別班は口を割らないからです。それは第13話の新庄の件でも分かっていることで、あの組織の人間は、拷問では落ちません。
つまりシンシーは、行き詰まっています。
そこへ——テントが来る。
シンシーが本当に欲しがっているのは、解体されたはずのテントの情報です。第14話でハン・リンシンが「孤児院」に強く反応したのも、第16話でエリシャ・ママドフの件が出てきたのも、全部そこに繋がっています。
その組織が、自分から救出に来てくれる。
別班からは取れなかったものが、テントからなら取れるかもしれません。
★もし長野が敵側だとしたら、この一手は何になるか
ここで嫌なことを考えます。
長野専務は別班です。 それは第2話で判明しています。
ですが、「別班である」ことと「味方である」ことは別です。
第14話で野崎が別班員を売り、第15話でそれが潜入だったと分かった。この作品は、所属と立場が一致しない人間ばかり出てきます。
そのうえで、長野の一手をもう一度見ます。
- 司令部は5人を諦めた(=テントを巻き込まない)
- 長野は乃木を焚きつけた(=テントを巻き込む)
- 結果、シンシーの前にテントが出てくる
もし長野がシンシー側、あるいは別の何かの側だったなら、これ以上の仕事はありません。
正面から情報を取りに行くのではなく、取りに来させる。 しかも義憤という、いちばん疑われにくい形で。
もちろん、ただ熱いだけの場面かもしれません。
昔敵だった組織が丸ごと自分の味方をしてくれる展開。映画でも漫画でも読者の大好物でしょう。
長野が本当に仲間を見捨てられなかっただけ、という読みで何の問題もない。長野は家族の愛や後悔も語っていたわけですし。
ただ、この作品を1シーズン半見てきた身としては、素直に感動しきれませんでした。
テントの本丸は向かわない
Y2Kだけで行く場合はテント自体の情報は洩れなそうです。
Y2Kは正式名称をPMSC Y2Kという民間軍事会社で、バルカ軍の戦力の約7割を実質的に担っています。代表はバトラカ。そしてテントの表の顔であり、資金源でもあります。
ここで効いてくるのが、Y2Kの構造です。
Y2Kは、傭兵の中から優秀な人材を選んでテントの工作員に引き上げるという別班的な仕組みになっています。裏を返せば——引き上げられていない大多数の傭兵は、テントの内情を知りません。
知らない人間は、喋れません。
つまり、Y2Kの部隊だけを出す限り、捕まっても漏れるものがない。もしくは引き出せる情報を限定させられる。 テントの中枢を出さずに武力だけ使う、という選択が理論上は可能です。
問題は、乃木とノコルが行く場合です。
あの二人が現場に出れば、シンシーが本当に欲しいものが、そのまま前に出てくることになります。
どちらも単体では、決して口を割らないでしょう。
ですが、どちらかが人質に取られた場合、片方を見捨てることは出来るでしょうか?
乃木もノコルも共に義理ではあるが兄弟の強烈なつながりを持っています。彼らは二人とも仲間を見捨てることは出来なくなっていると思います。
乃木はノコルを、ノコルは乃木を見捨てられるでしょうか。私は出来ないと思います。
つまり、熱さと危うさが、同じ一手の裏表になっています。
もしかしたら、今後タイトルにもあったように「試される兄弟の愛」というのが登場してしまうかもしれませんね。
……ところで長野専務、そちらの根回しはさすがとして、宇佐美部長がバルカに突撃してくるのは、ちゃんと食い止められたんでしょうか。 あの人が現地に着いた瞬間、作戦の緊張感が半分になる気がします。
⑧ そして「非情な決断」の話をします
櫻井が、別班5人の奪還を断念すると告げます。黒須たちを見捨てるということです。そして、食事に混ぜて毒殺します。
放送後に多いのは「敵を欺くための芝居ではないか」という読みです。あり得ると思います。この作品は何度もそれをやってきました。
ですが、芝居かどうかとは別に、確認しておきたいことがあります。
ノゴーン・ベキが、何者だったか
思い出してください。
ベキの本名は乃木卓。 警視庁公安部からバルカへ派遣された人物です。そして任務の中で、日本に切り捨てられました。
死んだことにされ、見捨てられ、それでも生き延びた。その男が作ったのがテントです。
つまりこの物語は、「日本が仲間を見捨てた」ところから始まっています。
そして今、また同じ判断が下されている
黒須たち5人が、見捨てられようとしています。
構図が同じです。任務中に敵の手に落ちた別班員を、日本が回収しないと決める。ベキのときと、まったく同じことが起きています。
そう考えると、この決断の重さが変わってきます。
櫻井は、第2のベキを作ろうとしているのではないでしょうか。
もし5人が生き延びたら。もし黒須が生きて戻ってきたら。自分が捨てられたことを知ったとき、その男は何を思うのか。
ベキは、そこから長い年月をかけてテントを作りました。
⑨ この回における「試される兄弟の愛」とは何か
サブタイトルの後半です。兄弟=乃木とノコル。
ここまでの整理を使うと、この一文の意味が見えてきます。
二人は、正反対の原理の組織にいます。
| 所属 | その組織の原理 | |
|---|---|---|
| 乃木 | 別班(日本) | 必要なら切り捨てる |
| ノコル | テント | 拾い続ける |
テントが何をしてきた組織かといえば、孤児を拾って育ててきた組織です。ベキがテントという名前にした理由も「テントの下には家族や仲間が集まる」でした。
そして今、乃木の側の組織が、5人を捨てようとしています。
だから乃木は、テントを頼るしかない
ここで⑥が効いてきます。
長野が乃木を焚きつけ、乃木がテントに向かう。 これは義理人情の話であると同時に、構造的にそうなるしかないという話です。
切り捨てる組織にいる人間が、仲間を拾おうとしたら、拾う組織を頼るほかない。
「試される」とは、どちらの原理を取るかということではないでしょうか。乃木が日本の判断に従うのか、従わないのか。そしてノコルが、兄のために組織を差し出すのか。
ノコル側から見れば、これはテントを危険に晒す判断です。前の節で書いたとおり、シンシーが欲しがっているのはテントの情報です。兄を助けることが、自分の組織を的にすることになる。
試されていたのは、そこだと思います。もともと乃木は実質的にテントを解体させた人物です。
そして結局、ノコルは当然のように兄の為に力になる事にしました。
⑩ そして、まだ盤上に戻っていない駒がいます
野崎は今、食事も水も与えられず、暗号も解読され、手詰まりです。乃木たちは別班5人のほうへ動いています。
では、野崎は誰が助けるのでしょうか。
ひとり、心当たりがあります。
新庄浩太郎です。
なぜ新庄なのか
理由を3つ挙げます。
① 死んだことになっている
第14話でタイ警察に撃たれ、死亡が確認されました。ですが生存説がずっと残っています。 うなじのピンク色のシリコン、「太ったんじゃねえのか」という一言、そして佐野が検視をさせずに火葬を指示したこと。
生きているとすれば、新庄には決定的な利点があります。
死んだ人間は、誰も見張りません。
シンシーがどれだけ監視に金をかけていても、リストに載っていない人間は追えない。 今この物語で、もっとも自由に動ける人間が新庄です。
② 野崎と、直接の縁がある
新庄は警視庁公安部・外事第4課の人間で、野崎の指示で様々な任務を行ってきました。
特に潜入任務。
そこで新庄は、野崎に「証拠なし、訓練所は辞めた」と嘘の報告をしていました。裏では訓練を続け、ライセンスまで取っていた。
第13話で野崎は、その免許の件で知らないふりをしています。
気づいていて、黙っていたわけです。
貸し借りが残っている二人だと思っています。
③ 潜入と偽装のプロである
新庄はテントの最上位モニターでもありました。二重身分を長期間バレずに続けた人間です。そして「手を引いた」と偽って続けた前例がある。
敵の内側に入っていく仕事は、この男の得意分野です。
助けに行く理由はあるのか
ここが弱いところです。新庄が野崎を助ける動機は、まだ描かれていません。
ただ、新庄は最後まで別班のデータを売らなかった人物です。チョッキーに促されても、応じなかった。
この男は、線を引いて守るタイプです。
そして——もし新庄の生存が佐野の判断によるものだとしたら、佐野は野崎の潜入も知っていた側です。同じ枠組みの中に、二人はいます。
駒として置かれているなら、使われる場面があるはずです。
新庄については新庄は生きているのか|生存説の根拠に詳しく書きました。
野崎を助けに来るのは、新庄だと思っています。
乃木は黒須含めた別班を助けに行かないといけないわけですから。
まぁ、新庄はシンプルにノゴーンベキの護衛をしている可能性もありますね。
まとめ
- 野崎の潜入が露見し、暗号も解読された。リュウ・ミンシュエンが暴いた
- 別班5人はシャキ城から移送され、櫻井が奪還断念を通告した
- ★ノコルの情報。葬儀の参列者が撮影されていた。子供も含めて
- 子供を撮る理由とは?:ジャミーン狙いか
- ★ジャミーンの能力が具体的に描かれた。一人も間違えず犯罪者をあぶりだす
- 諜報機関にとって、これは尋問という工程を消す能力
- 監視に金をかけるシンシーが、監視を不要にする人間を欲しがるのは筋が通る
- → 子供が撮られていた理由と繋がる
- 善悪の判断が付く=核融合技術を誰に渡すか
- ★拷問が相手によって使い分けられている(野崎=肉体/ドラム=精神)
- 山本の写真がすぐ捨てられた:ネタ枠
- ★太田の部屋の壁の穴は、黒須のナイフが刺さった跡だった
- スパイの証拠ではなく、惚れた記録。太田が必死に働く理由がこれで分かる
- ★ただし、由来が判明したことと、今そこに何もないことは別
- 理由の説明がつく穴は、いちばん疑われない穴。仕込むなら最適の場所
- シンシーは第15話でも、公安のカメラの中に小型カメラを入れている
- ★そして太田の弱点が明示されたということでもある
- 黒須は敵の手の中にいる。太田は「これから裏切らされる」側かもしれない
- シロであることと、安全であることは違う
- ★司令部が諦めた後、長野専務が乃木を駆り立ててテントを動かしにかかった
- 熱い。だがシンシーは別班から何も引き出せていない
- そこへテントが自分から出てくるのは、敵にとって好都合になりうる
- もし長野が敵側なら、これ以上の仕事はない
- ただしY2Kだけで行くなら漏れない。末端の傭兵はテントの内情を知らない
- ★そして非情な決断:奪還断念について
- ベキ(乃木卓)は、日本に見捨てられた人物だった
- この物語は、その判断から始まっている
- 今また同じ判断が下されている
- 「試される兄弟の愛」=情のために、組織を賭けられるか
- ★野崎を助けに来るのは新庄ではないか
- 死んだことになっている=誰にも見張られない。今いちばん自由に動ける
- 野崎とは上司と部下。免許の件で貸し借りが残っている
- 潜入と偽装のプロである
野崎の絶体絶命も、奪還断念も、次の放送で動きます。
ですが「子供も撮られていた」の一行は、動きません。 シンシーが人を探しているという事実は、そこに残り続けます。
そして——あの壁の穴も、消えません。
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全体
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第1話
第2話
第3話
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第4話
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第5話
第6話
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第7話

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