【VIVANT2】野崎とリュウは通じ合っている?|三本の傷の証言がおかしい

VIVANT 6話考察 創作物(アニメ・映画・漫画・小説考察)

【ネタバレ注意】 『VIVANT』第2シーズン第6話(通算16話)までの内容と、第1シーズンの内容に触れます。

第6話で、5年前の北京が描かれました。

拘束されたリュウ・ミンシュエンを救出するため、野崎が傭兵を雇う場面があります。その作戦会議で、傭兵の一人が入手した情報があります。

顔に三本の傷がある男が、出入りしているのを見た。

リュウのことです。

……聞き流していました。 ですが、あとから考えるとこの一言はおかしいのです。

何がおかしいのか

二重に噛み合っていません。

① 拷問されている人間が「出入り」できるでしょうか

リュウは1日20時間の拷問を受けていたとされます。顔の三本の傷も、そのときに負ったものです。

傷ができるほどの扱いを受けている人間が、建物を出入りする。

成立しません。

出入りしているのを見られたのなら——その時点で、リュウは囚われていなかったことになります。

② 傭兵は、監禁された人を助けに行くはずでした

こちらのほうが、重い。

野崎が傭兵を集めたのは、拘束されているリュウを救出するためです。

なのに、証言の中身は「外を歩いている男を見た」なのです。

目的と、探しているものが食い違っています。

監禁場所を探しているなら、「出入り」という言葉は出てきません。

つまり、こういうことになります

この時点で、リュウは自由に動いていた。

考えられるのは、いくつかあります。

  • すでに解放されていた(自分がシンシーだと明かしたあと)
  • 拷問部屋から移されていた

そして——野崎がそれを知らなかったとは、考えにくい。

自分で雇った傭兵から、情報を直接聞いているのですから。

★では、野崎はどう受け取ったのか

ここが分かれ道です。

読み①:気づいていた

「出入りしている」と聞いた瞬間、野崎は察したのではないか。

拷問されているはずの男が、外を歩いている。それが意味するところを、あの人物が読み違えるでしょうか。

だとすれば——救出作戦の途中で、野崎はリュウの生存と立場を知ったことになります。

そして、そのあと届いたのが「殺害されたリュウの写真」でした。

知っていて、信じたふりをしたのだとしたら。5年間の後悔も、演技だったことになります。

読み②:気づかなかった

こちらも普通にありえます。

部下が拷問を受けていると信じて動いている最中です。冷静な判断ができる状態ではありません。

「見た」という証言を、居場所の手がかりとして受け取っただけ。深く考えなかった。

私は以前、別の記事で「野崎は嘘をついていない。本気で死んだと信じていた」と書きました。

その立場は、いまも変えていません。

ただ——当時は気づかなくとも後々に気づいているのではないかと思います。

現在のリュウは、どちら側なのか

もう一つ、考えたいことがあります。

第6話で、リュウは野崎をダブルエージェントではないかと問い詰めました。追い詰める側として描かれています。

全ては通じ合ったうえでの演技

シンシーに見せるための場だったとすれば、話が変わります。

リュウは、野崎を追い詰めてみせた。

そうしなければ、リュウ自身が疑われるからです。野崎に情が残っていることは、ハン・リンシンも知っているはずですから。

疑われないために、いちばん厳しく当たる。 諜報の世界では、珍しい話ではありません。

つまり

・野崎は騙され驚いているフリ

・リュウは野崎を騙し、追い詰めているフリ

をしている可能性は十分にあるでしょう。

リュウの言葉も、そう読めます

リュウは自分以外は疑えという趣旨のことを言っています。

素直に読めば、野崎を孤立させる言葉です。

ですが——「自分だけは信じていい」とも読めます。

そして2018年、リュウは見返りは求めないという趣旨のことも言っていました。

答えてもらえないと分かったうえで、それでも側にいようとした男です。

その感情が、5年で消えたと考える理由も、特にありません。

★チョウ・ケイシと、同じ形かもしれません

ここで、もう一人思い出してください。

チョウ・ケイシも、もとはシンシー側の人間でした。ですが——リュウのために傭兵に頭を下げる野崎を知り、これ以上は日本を裏切れないと思うようになったとされています。

同じ場所で、同じ男を見て、向きを変えた人間が、すでに一人います。

リュウにだけ、それが起きないと決めつける理由はありません。

そして——チョウが向きを変えられたのなら、リュウも変えられます。

だとすると、電光掲示板の説明もつきます

シャキ城の場所は、電光掲示板に流れるという形で野崎に伝わりました。誰が仕込んだのかは、明かされていません。

内部の人間でなければ、別班員がそこにいることは分かりません。

リュウなら、分かります。

そしてチョウが生きているなら、チョウにも分かります。

シャキ城の件はこちらの記事で詳しく書きました。送金の時刻が、メモより先だったという話です。

まとめ

  • 第6話の傭兵の場面で、顔に三本の傷がある男が出入りしていたという証言が出る
  • 拷問されている人間が出入りできるでしょうか
  • この時点で、リュウは囚われていなかったことになる(ハンリンシンと合流)
  • 野崎がそれをどう受け取ったかで、読みが分かれる
    • 気づいていたなら、5年間の後悔は演技だったことになる
    • 気づかなかったなら、追い詰められていたということ
    • ※私は後者だと思っていますが、途中で生存に気づいており、再開の場面は演技だと考えています。
  • 現在のリュウについても、追い詰める側とは限りません
    • シンシーに見せるための場だった可能性
    • 疑われないために、いちばん厳しく当たるのは諜報の作法でもある
    • 自分以外は疑え」は、自分だけは信じていいとも読める
  • チョウ・ケイシは、野崎を見て向きを変えました
    • 同じことがリュウに起きない理由は、特にありません
  • そして——電光掲示板を仕込めるのは、内部にいる人間です

リュウが敵のままなら、あの証言はただの説明不足です。

そうでないなら、5年前から線が繋がっていたことになります。

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