【ネタバレ注意】 『VIVANT』第2シーズン第6話(通算16話)までの内容と、第1シーズンの内容に触れます。
第6話で、こう分かりました。
シンシーが狙っているのは、テントである。
ただし——テントそのものに用があるわけではありません。 間に、人がひとり挟まっています。
エリシャ・ママドフ。 核融合の研究者です。
その男がおそらくは「テントに関わる何かの情報を持ってこい」と条件を出した。 だからシンシーはテントを追っている。
では——エリシャは、テントの何が欲しいのでしょうか。
まず、エリシャ・ママドフとは何者か
整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 肩書き | 核融合の研究者 |
| 業績 | 水素を使った核融合の持続化に、世界で初めて成功した |
| 技術の位置 | 50年先とされるもの |
| 現在の扱い | 7年前に姿を消し、表向きは死亡 |
| 実際は | シンシーが確保している |
| データ | 本人が消した。頭の中にしかない |
なぜデータを消したのか
ここが、この人物を理解する鍵です。
核融合が実用化されれば、化石燃料に依存してきた国は衰退します。 そして——どこか一国が独占すれば、世界の均衡が崩れる。
エリシャは、それを恐れました。
だから開発データを消し、姿を消した。技術を守るためではなく、渡す相手を選ぶためだと考えています。
この動機を覚えておいてください。 後で効いてきます。
シンシーは、まだ技術を手に入れていません
確保しているのに、使えていない。エリシャが条件を出しているからです。
そしてその条件が——中央アジアで動いているテントの情報でした。
なぜテントを追っているか
フローライト
第1シーズンを覚えている人なら、まずここを疑うはずです。 私もそうでした。
テントが取得を進めていた土地には、巨大なフローライト(蛍石)の鉱床が眠っていました。約240万トンという規模です。
フローライトは、核と繋がります
フローライトの主成分はフッ化カルシウムで、ここからフッ化水素が作られます。そしてフッ化水素は、フッ素化学の出発点です。
- 半導体の製造に、代えがきかない
- 核燃料をつくる工程でも使われる
- 核融合の分野でも、フッ素を含む溶融塩を使う炉の設計案がある
核をやろうとすると、どこかで必ずフッ素が要る。
筋は通ります。 核融合の研究者が、フッ素の原料が眠る土地を欲しがる——自然な話です。
時系列が合わない
ここで、この読みが崩れます。
日付を並べてみてください。
| 出来事 | 時期 |
|---|---|
| エリシャがテントの情報を求めた | 2018〜2019年ごろ |
| テントがフローライトに気づいた | 2020年 |
求められたほうが、先です。
テントがフローライトを見つけた経緯
第1シーズンで描かれたのは、こういう話でした。
大きな地震が起きて地盤が割れ、そこに子どもが落ちた。 助けに入って、たまたま鉱床が見つかった。
偶然です。 そして2020年の出来事です。
つまり——エリシャが条件を出した時点では、その鉱床は誰も知りません。
知らないものを、条件にはできません。
だとすると、テントの何なのか
当時のテントは、世界的に知られた組織ですらありませんでした。 孤児の支援を中心に動いていて、大規模なテロも起こしていない。
そんな組織の情報を、なぜ世界的な科学者が求めたのか。
資源ではない何かが、テントにあったことになります。
もしくは、エリシャママドフが求めるものが結果的にテントにあるとシンシーが見つけた可能性は大いにあります。
ジャミーン
ここからは推測です。 ただ、ひとつだけ筋が通りすぎる候補があります。
ジャミーン。
「奇跡の少女」と呼ばれていました
第1シーズンで、ジャミーンにはそういう呼ばれ方がありました。そして、なぜそう呼ばれるのかは、いまも説明されていません。
第1シーズンの未回収のまま、残っているもののひとつです。
そして——ネットで指摘されているのが、この読みです。
ジャミーンには人の善悪を見分ける力がある。
エリシャの動機
エリシャがデータを消したのは、渡す相手を選ぶためでした。
悪人に渡したくない。
では——どうやって見分けるのか。
見分けられる子どもがいるなら、それを求めます。
技術を守る話ではなく、渡す相手を確かめる話だったとしたら。条件として「テントの情報」を出した理由が、そこにあります。
この読みだと、全部が繋がります
気持ちが悪いほど、繋がります。
① ハン・リンシンが「孤児院」に反応した
第4話(通算14話)で、野崎がテントと孤児院の関係を説明したとき、ハン・リンシンの様子が変わりました。
探していたものが、そこにあったからです。
「テントの情報」を追っていて、子どもの居場所に行き着いた。
② アリが「ジャミーンをバルカに戻すな」と言った
第2話(通算12話)で、アリは強い調子でそう言っています。理由は語られていません。
知っていたのだとしたら、説明がつきます。
バルカに戻せば、狙われる。
③ 「奇跡の少女」という呼び名
3年間、放置されてきた呼び名です。
この作品は、第1シーズンに置いたものを平気で回収してきます。 リュウ・ミンシュエンがそうでした。
次はここではないか、と思っています。
ジャミーン自身にも、引っかかる点があります
ネットで指摘されているものを挙げます。
- 生まれたばかりの頃の写真がない。 アルバムは2〜3歳ごろから始まっている
- 家族写真で、ジャミーンが激しく泣いている
小さい子が泣くのは普通のことです。ですが、泣いている写真をわざわざ残すでしょうか。
実の子ではないのではないか、という読みが出ています。
そして——エリシャの娘、あるいは孫ではないか、とまで言う人もいます。
さすがに飛躍だと思います。 ただ、「特別な子である」という方向自体は、外れていない気がしています。
それでも、フローライトが無関係とは限りません
公平のために書いておきます。
2020年に鉱床が見つかったあとであれば、話は変わります。
エリシャが最初に求めたのはジャミーンだったとしても、その後フローライトの存在を知れば、当然そちらも欲しくなる。
核融合をやるには、フッ素が要るのですから。
つまり——最初の条件はジャミーン。いまはその両方。 そう考えると、どちらも捨てずに済みます。
まとめ
- 第6話で、狙われているのはテントだと分かった
- 起点は核融合の研究者エリシャ・ママドフ。テントの情報を持ってこいと条件を出した
- エリシャは悪人に渡したくないから、データを消して姿を消した人物
- ★最初に疑ったのはフローライト。核をやるにはフッ素が要るので、筋は通る
- ★しかし時系列が合わない
- エリシャが求めたのは2018〜2019年
- テントがフローライトに気づいたのは2020年(地震で地盤が割れた偶然)
- 知らないものを、条件にはできない
- ★では何か。ジャミーンではないか
- 善悪を見分けられる少女なら、渡す相手を選びたいエリシャの動機と噛み合う
- この読みだと、ハンの孤児院への反応/アリの警告/「奇跡の少女」が全部繋がる
- ジャミーン自身にも引っかかる点がある(赤ん坊の写真がない/泣いている家族写真)
- ただし——2020年以降なら、フローライトも当然欲しいはず。両方かもしれない
資源の話だと思っていたら、子どもの話でした。
そして、それがこの作品らしいとも思います。
少なくとも確実にジャミーンが関わってくることは確実です。そして当然薫さんにも…
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