『MAD』がやはり面白過ぎる。
まるで映画の様な第一話からスタートし、勢いが衰えないままの展開が続いている漫画:『MAD』。
連載開始当初から、圧倒的な画力と絶望的な終末世界を描き、パニックサバイバルとしての地位を確立していました。しかし、ジェリコ(地下シェルター)崩壊後の「グライアス編」に突入してから、この作品の面白さはさらに加速していきます。インパクト重視の一発屋とはまったく別の次元へと進化しています。
今の『MAD』は、ただの胸糞ダークファンタジーではありません。「絶望の中で能力を覚醒させ、修行し、強大な敵に立ち向かう」という、超・王道ジャンプ漫画としてのカタルシスに満ち溢れています。
そして能力覚醒のトリガーとしての妹の存在も魅力的です。心の拠り所、ある意味依存していた妹に頼らずにパノを守ることにした決意も良かったです。
本記事では、最近の『MAD』がなぜここまで読者の心を熱くさせるのか、グライアス編の魅力と見どころを自分なりの言葉で徹底的に語り尽くします!
⚠️【注意】本記事は漫画『MAD』グライアス編(最新話付近)までの重大なネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
絶望サバイバルから「王道ジャンプ展開」へ
序盤の『MAD』は、「見つかったら喰われる」「どうやって逃げるか」という、圧倒的弱者からの視点で描かれるホラー・サスペンス要素が強い作品でした。
しかし、主人公・ジョンが狂気の施設で「ツノあり(上位個体)」のエイリアンの肉に適合して以来、物語のフェーズは劇的に変化します。
「パノ」との出会いと、激アツの特訓回
グライアス編で多くの読者を熱狂させたのは、新たな安住の地「グライアス」のリーダーであるパノの登場、そして彼によるジョンへの「特訓」です。
暴走し、自我を失う恐怖と隣り合わせだった「ツノあり」の異形の力を、パノの指導によって自らの意志でコントロールしようと試みるジョン。 これは「強大な力に振り回される主人公が、師匠キャラとの修行を経て力を我が物にする」という、少年漫画における絶対的な黄金パターンです。
ナルトでもワンピースでも修行編は付きもの。そこを丁寧に通りながらも最近のドーパミン中毒の僕らが飽きない様に爆走に修行を完了していきます。
ダークファンタジー特有の「陰鬱さ」や「シュールな笑い」という強烈な個性を残したまま、このド王道の展開をぶち込んできた構成力は『進撃の巨人』でエレンが巨人の力をコントロールする辺りの感覚を覚えました。
まだ、読者は少なめですが、僕自身は『ファイアパンチ』や『進撃の巨人』と出会ったときの衝撃を覚えています。
ボブとリリーとの絆、そして「自分の意志」
シェルター崩壊を共に生き延びたボブとリリー。極限状態でも狂わずに突き進むボブのイケメンぶりは相変わらずですが、ジョン自身の内面にも大きな変化が起きています。
これまでは状況に流され、ただ喪失感(妹エマの死)の中で生きていたジョン。しかし、仲間を守るため、そして自らの力と向き合う中で、明確な「自分の意志」が芽生え始めています。窮地に陥った際に幻影として現れる妹エマが、ただのトラウマではなく、ジョンを奮い立たせる激アツな起爆剤として機能している点も見逃せません。
が、 だがしかし
最新のジョンは妹の幻影に頼ることなくパノを助ける事を決意します。
ウジウジしている主人公にちょうどイライラが募り始めてきたタイミングでの決意をするシーン。
死んだ妹からの助言や依存なしに自分で意思決定したことに非常に意味があると思いました。
新たな脅威「ヤズール教団」:エイリアンより恐ろしいのは人間
物語がバトル漫画として熱を帯びる一方で、『MAD』本来のテーマである「狂気」もまた、より深く、より悍ましい形へと進化しています。 それが最新展開における最大の敵、「ヤズール教団」の台頭です。
狂信と混沌のぶつかり合い
ヤズール教団は、人類を食い殺すエイリアンを「神」として崇め、意にそぐわなければ同胞である人間を生贄として捧げるという狂気のカルト集団です。
序盤のジェリコ(地下施設)の狂気は、「人類が生き残るための合理的な手段(エイリアンを食って適合者を作る)」という、歪んではいるものの理解できる狂気でした。
しかし、ヤズール教団の狂気は「純粋な信仰と思想のバグ」です。教祖の生い立ちや偶然の重なりで、強烈な思い込みが発生した結果、狂気的な宗教が誕生したという理屈は分かりますが、人類生存という目的からは非合理です。
極限状態の世界において、本当に恐ろしいのは理性を失った化け物ではなく、間違った方向へ理性を研ぎ澄ませてしまった「人間」の方である。 この対立構造が生まれたことで、ただエイリアンを倒すだけの単純な物語から、「異なる狂気と狂気のぶつかり合い」という深い人間ドラマへと昇華されました。
まとめ:今読まないと絶対に後悔する「最前線」の面白さ
「ジャンプ+にバケモノ漫画が現れた」と、以前当ブログでも紹介した大鳥雄介先生の『MAD』 ↓
チェンソーマンのような「シュールで狂気的な世界観」や、東京喰種のような「異形の力を取り込むダークヒーロー感」が好きな人にとって、『MAD』は間違いなくストライクど真ん中の作品です。
そして何より、グライアス編に突入した今の『MAD』は、連載開始から今までで一番熱く、一番面白い状態に仕上がっています。王道を展開しておきながら、ダークファンタジーの要素も強くあるので、次のページを見たら主要キャラが死んでたなんてこともあり得る怖さが常に漂っているのも魅力的です。
- ジョンは「ツノあり」の力を完全に制御できるのか?
- ヤズール教団との激突はどうなるのか?
- そして、まだ見ぬ人類の生き残りはどこに向かっているのか?
謎と熱量が加速し続ける『MAD』。まだ追いついていない人は、今すぐジャンプ+を開いて、この狂気と王道の化学反応を体感してください!
ジャンプ+のリンクを貼っておきます↓


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