今回は、タイ・バンコクの「王宮閉鎖詐欺」に遭った話をしたいと思います!
詐欺師たちは集団で騙しにきました。ガイドブックやSNSで注意喚起されているのにも関わらず観光客が騙され続けるのは訳があります。今回は主に私の情報収集不足で馬鹿だった事もありますが、詐欺手法も変化し続けています。
特に騙されない自信があるあなたは要注意!! 私は騙される訳が無いと思いながら闊歩していたところで詐欺に引っかかりました。
この記事では実際に詐欺が行われた場所と最新手口を公開します!!
AIやホームページには無いリアルな体験を共有します。
【発生場所】詐欺はワットプラケオへの道、最高裁判所付近で起こった
~トゥクトゥクの兄ちゃんに話しかけられる~
ホテルから出た男子大学生2人組は現地時刻の朝8時頃、ワットプラケオ寺院に向かって歩みを進めていました。ファースト詐欺師に出会い始めたのがちょうど8時です。写真を撮っていたので記録出来ていました。
朝ご飯としてセブンイレブンで謎パンを購入したところでした。その場所はここです↓

このチャオプラヤ川の近くのバンコクの最高裁判所の付近です。詐欺はここら一帯で行われていました。
ここの、、、!

赤く斜線で示した所辺りで詐欺が行われました。地図の左下のエメラルド寺院(ワットプラケオ)へ向かって歩いています。ちなみにこの右上にはカオサン通りなどがありますね。
セブンで飯を買った直後、気の良さそうなトゥクトゥクの兄ちゃんが話しかけてきます。
この時の僕の気持ちはこう!「ハイハイ、来ました~タイ名物ボッタくりのトゥクトゥクやーーん。絶対カモろうとしてきてますやん!」です。この日は飛行機の着陸日を抜いてタイで観光する初めての日。トゥクトゥクでぼったくったり、お金見せてと言って上手に擦ったりする手口は効かねーよと意気込んでいた所でした。
トゥクトゥク兄ちゃんは「どこ行くの~?連れていくよー」と片言英語で伝え、僕らは乗せてもらう気ゼロで調子よくワットプラケオと答えてしまいます。乗車の勧誘を適当に断っていたら早々に乗る気が無いのを見破られ向こうもすぐに諦めた感じです。いや、諦めた感じを見せていたと言った方が正確でしょうか。
そうして僕たちは地図の下の赤矢印方向へ歩き出します。しかしここでトゥクトゥクの兄ちゃんは、そっちは行けないみたいな雰囲気を出しながら別の道を示します。ジェスチャー付きで。
それが赤矢印の〇で示した方向です。
この時の心の声としては「まぁ工事してたり、現地民が近道の方を教えてくれるのかな」程度です。
だって、「もし間違った道を教えられたとしても戻ればよいし、金取られる路地裏的な雰囲気でもない」のです。遠回りさせる詐欺なんて聞いた事ありません。実際GoogleMapを見ても、まぁ少し遠回りかもなぁ程度の距離の道変更です。問題ないと思っちゃったんです。
この選択が破滅への道でした。
それに、兄ちゃんは鼻から断られるよなぁみたいなテンションでトゥクトゥクを促していたし、ノリも良くていい人そうだったんです///親切心かなって。。。今思えばそんな訳なさそうだけど。
そうして促された通りの道を歩いていきます。ちなみに僕らの前に欧米の観光客らしき人が歩いて行ったのを少し前に見ていたのが決め手でした。今思えば、これすらも布石⁉と思えてきます。
浮浪者の謎ジェスチャー
促された道を歩いていると、2人の座り浮浪者に出会いました。別々の箇所です。おそらくホームレスなんだろうなという風貌です。彼らは話しかけてきて怪しげなジェスチャーをします。
そのジェスチャーは頭の上に巨大三角形です。具体的に再現したい人は、言われた通りに体を手を動かしてみましょう。まずコマネチを大げさにやります。それを体の前に持っていって折り返す様にして頭上でやれば完成です。巨大三角形の頂点は空へ向かっています。
どうでもいいですね。つまり、お寺のジェスチャーです。彼らは全員ワットプラケオを示していたのです。なぜ?
さぁここで浮かぶ疑問。「どうして彼らはわざわざ寺のジェスチャーを示していたのか」
特に金をせびる感じでも、道案内をする感じでもありませんでした。
これは「正しい道を歩いていると錯覚させるため」でしょう。あぁ、観光地に近づいているんだな。トゥクトゥクの兄ちゃんが言っていたことは正しかったんだと。
そうして我らはまんまと道に迷うのでした。
詐欺集団のエース
あれ、これ道あってんのかな?という疑念を抱きつつも、まぁ大まかな方向は合ってるっしょという思いで進んでいきます。そこで出会うがタイ旅行4泊5日の内で出会った中で、最も騙すのが上手かったおっちゃん。
彼がまず上手かったのは、常に「あっ自分急いでいるんで」感を漂わせている事だ。
彼と出会ったのは最高裁判所の近くです。

この建物の裏辺りで出会いました。
道を歩いていると、前に歩いているおっさんを発見。それがこのエリート詐欺師だ。歩行速度が僕らの方が速かったので彼を横切ることに。そのとき何かアクションを起こすのではと警戒しつつも高身長おっさんはスルー。この一度のスルーで「あぁこのおっちゃんはシロだ」と思ってしまいます。
そうして僕らは歩いていると、何せ道が分かりづらく封鎖してそうな雰囲気のある簡易的な柵(自転車を区画整備するようなイメージ)があったりするもんで所々で立ち止まってしまいます。
この一瞬でした。歩行速度などの関係で、またまたすれ違ったおっさんが何か困ってそうな若者がいるというていで急いでいる足を止める感じで声を掛けてきたのです。
彼は「何か困ってる?どこ行きたいの?」「あぁワットプラケオね。それ今やってないから、年に一回のお祈り期間で今日だけやってないんよ」「他の寺院巡るのに船での周遊プランがあるから教えるよ」「ここと、ここと、これは超高いからやめといた方が良い」「ここの船着き場はtoo,expensive!ね。だからここがおすすめ」「値段は1800バーツ(8000円くらい)」「そこに行くにはトゥクトゥクで行くのが一番良い」「トゥクトゥクの人にはタイステーションwと言うのだよ」「値段は10バーツ以上は払っちゃいけない。値段を聞いて10バーツと言うのだよ」
これらの文言を紙に書いて親切に手渡してくれます。 が、汚すぎて読めません。。
そして上のセリフを言っている間、彼はいかにも今急いでます、もうすぐ仕事行くんです感が溢れています。彼はコンストラクチャーを崩した感じの発音で自分の仕事を僕らに伝えました。IT系か建築系かは分かりませんが、優秀そうな風貌で今までの浮浪者の格好と対比して凄い人の様に思えました。また、那須川天心!日本の格闘家好き!みたいな事も言ってきましたが、あまり知らなかったので適当に盛り上がる感じに返答して難を逃れました。
こうして文字に書き起こして客観視するといかにも詐欺師である様な特徴があぶり出されています。書いていながら、あの時騙された私が恥ずかしいです。「何だよタイステーションって。日本で言ったら東京駅ですらない、日本駅なるものが存在する事になるぞ。」
ちなみに、これは王宮休み詐欺や王宮閉鎖詐欺と言われるド定番な詐欺です。王宮は年中無休で市営図書館くらいの時間はずっと空いています。これを私は知りませんでした。サクッとタイの詐欺について調べていたつもりでしたが、抜けていました。無知は身を滅ぼしますね。
彼と写真を撮ってから分かれると、すーぐにトゥクトゥクの兄ちゃんがやってきて
「10バーツでタイステーションまで乗せていくけどどう!?」
と言ってきました。この仕組まれたかのような完璧なタイミングの良さと10バーツと言うぴったしな金額提示による怪しさが、揺れる背中の振動から遅効性で効いてきます。もうトゥクトゥクには乗っていました。気づいたのはトゥクトゥクの席について20秒後くらいです。
やられたかもと思いながらもなんだかんだ初トゥクトゥクとバンコクの景色を楽しみます。
友人と、「周遊の船つったって流石に高くねーか」「ちょっとあのおっちゃんからの流れが出来過ぎている」「このトゥクトゥクでやばい所連れていかれるんじゃね?」という様な会話をします。
「あっこれ不味いやつかも」
GoogleMapでの確認は怠りません。ついでにググり態勢に。トゥクトゥクの行き先が明らか路地裏へ目指している様子を感じ取りました。が、まぁ飛び降りても普通に降りられる速度の運転をせざるをえない程の混み具合かつ、人通りも多い道がかなりあったので不安はそこまでありませんでした。むしろ逆にHighになっていました。
結果的に助かりましたが、こういう時には適切な不安を感じるべきで興奮するのは良くないと思います。
トゥクトゥクで路地裏へ…
~致命的なポンコツ詐欺師~
案の定、薄暗い路地裏へ到着。パッと辺りを見渡すと、僕らの他に2組の観光客グループがいました。スペイン人達ともう一組も欧米系です。
10バーツを払い、降りて僕は一応動きやすいようにバッグを後ろへ回すなどのささやかな臨戦態勢を取ります。もちろん表情には出しません。仲間っぽい人たちは5,6人くらいでした。GoogleMapで後々確認してみると写真の場所になります。

いざ、近づいてきた船の周遊を行う商人と値段交渉が始まります。僕が対応し、その間友人は周遊の船の相場などを調べてくれています。商人は「学生だから安くするよ」と渋っても無いのにいきなり値下げを行い、その結果詐欺エリートおっちゃんが提示してきた値段とぴったし同じ値段になります。学生なの一瞬でバレるんですね。このとき「他の人はもっと高い値段提示しているから絶対この価格は秘密ね」と言われます。もしかしたらこれで特別感の演出に加え、詐欺の口封じをしている可能性があるかもと思います。
ただ、値段高いと渋っているとどんどんと値切ってきます。しまいには黙っているだけでわかったよーと言って勝手な割引が始まります。もう怪しさ満載!!これでこの船の周遊は法外な値段設定だったんだと確信します。ちょうど友人が相場を把握し、高すぎると判明。そして友人が「セブンに買い物行ってから戻ってくるすまん」という機転を聞かし、その場を去ろうとします。商人はオーノーと言いつつ、さらに値下げしてきますが、すまんな―と言ってその場を堂々と立ち去ります。この商人が上手くしゃべっていたらまだ、詐欺が成功する可能性はあったかもしれませんが、ポンコツ過ぎました。立ち去るとき早足になったりはしませんでした。もう逆に堂々としていました。「またセブンから戻ってくるから+小声でメイビーと言う」作戦が通じ、その場を脱します。
結局、支払ったのはトゥクトゥクの10バーツ(50円以下くらい)だけです。トゥクトゥクには経験として乗っておきたかったのでむしろラッキーで済みました。
ちなみに「経験を得ることを旅のモットーにする」信条が友人ともぴったしあったおかげで旅は超楽しいものになりました。
まとめ 逃げられたけど紙一重
詐欺の手順は大まかに以下の流れ。
1,トゥクトゥクを誘って断られたあと、気軽な感じで道を誘導する
2,正しい道だと思わせ、なんか封鎖してそうな道へ
3,年一のお祈りの日なのでワットプラケオはやってないと言う(ド定番な王宮閉鎖詐欺)
4,特別感や割引で誘って割高の周遊船を買わせる
逃げるためには「セブン回避法」により飯食って無いんでセブンで買ってからまた来ますわと言う。何より、詐欺に遭わないようにすることが大切。
このような詐欺が、ワットプラケオ周辺にてありました。ちなみに最初に話しかけてきたトゥクトゥクの兄ちゃんが船着き場までのトゥクトゥクの運転手でした。僕は後から気が付きました。「あっあの人じゃんっ!」みたいな。伏線回収感あってちょっと面白かったですが、彼が道を誘導し始め、エリート詐欺師をけしかけ、集団で詐欺を行っていた可能性は高いです。
僕らはなんとか逃れる事が出来ましたが、皆さんは遭わない様にぜひ気を付けて下さい。そのためにも事前準備は是非念入りするべきです。詐欺の事例や観光地のルート、何気ない情報も自分の身を守る武器になると思います。今回は王宮閉鎖詐欺があるという事実や船の周遊の相場を知っていれば引き返せたはずですからね。
私もタイ旅行の4泊5日の旅行記を書いてますので、良かったら暇なとき是非読んでみてください!
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