「子供はバカじゃないです。自分が子供の頃バカでしたか?」映画{ミステリと言う勿れ}感想・考察

先日、田村由美先生の漫画原作「ミステリと言う勿れ」の映画を観ました。フジテレビが地上波で放映してくれるとのことでしたので母に勧められて家族で見ました。私は一度も「ミステリと言う勿れ」を読んだことも見たことも無かったので完全初見でしたが、程良い伏線と死者がゼロのミステリーだったのも併せて面白かったです。

セリフ「子供はバカじゃないです。自分が子供の頃バカでしたか?」

このセリフは映画の序盤に登場した言葉でしたが、子供はセメントが固まる前の状態であると言う発言と共に印象に残りました。このセリフの中の「バカ」という言葉の意味は学力や社会常識の有無等ではなく「他者の感情の機微を把握する感受性」でしたり、「抑圧され傷ついた時は子供であるからこそ苦しみ、記憶に残る」という意味だと思いました。

本映画のヒロインはすずめの戸締りの声優も務めた原菜乃華演じる狩集汐路でした。汐路さんの子供時代は、父が居眠り運転をして人を殺したと親族に責められ続けた日々でしたでしょう。固まっていないセメントに重く大きいものを落とされ傷ついてしまったんだと思います。

久能整君と行動することで彼の考え方に触れ、セメントがまた和らぎ凹んだ心がなだらかになっていったと思います。

最後に

今回初めて「ミステリという勿れ」を見ましたが調べてみると普通のミステリーものと違い、死人の出ない回が多く、また事件だけでなく登場人物の抱える心の問題なども自然と解決していく様な物語構成ならしく、一巻から読んでみたいと思いました。

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